Regine Schumann(レギーネ・シューマン)
1961年ドイツ、ゴスラー生まれ。
ブラウンシュワイ ク美術大学で絵画を学び、1989年にロラント・デルフラーからマイスター・ シューラリン資格を取得。2000年にはノルトライン・ヴェストファーレン州の奨学金を得て日本に滞在、現在はケルンを拠点に活動している。
ヨーロッパ、アメリカで発表を重ね、シュパルカッセ銀行、ライン州立美術館など数多くの企業、美術館に作品が収蔵されている。 彼女は製造業者との共同研究によって産み出される、蛍光顔料を混入させた オリジナルのアクリル板を使用し、シューマンは絵画とオブジェとの中間領域 に位置する作品を制作している。
混入させる顔料の量や、光を反射・吸収する度合いを調整したアクリル板を、画家が絵の具を重ねるように巧みに組み合 わせて作品を構成する。 太陽光や電球の光、あるいはブラック・ライト等、光の状況によって様々に姿を変えるその作品は、色彩と光、空間の関係を強調し見る人に意識させるとともに、刻々と変わる視覚、可視・不可視の同時性を体験させる。特にブラッ ク・ライトを照射することで発光し、周囲の空気に振動を与え、空間を色彩で満たして変容させ、身体で空間を触知できるような新しい経験を私たちにもたらす。人工的・工業的な素材や単純な形態を用いながらも、どこか遊戯的 な側面や詩的な叙情性をも併せ持つことがレギーネ・シューマンの作品の魅力といえる。