李禹煥(リ・ウーファン)
1936年、韓国生まれ。現在はヨーロッパを拠点に世界的に活動している美術家。韓国で儒教にもとづく伝統的な教育をうけた最後の世代に属し、1956年に来日して以来、日本を拠点に本格的な創作活動を展開してきた。
60年代末にあらわれた「もの派」と呼ばれる若いアーティストの中で中心的な役割を担い、日本の現代美術のながれに大きな影響を与えたことで知られてる。また、「もの派」をヨーロッパに積極的に知らせる役割も担ってきた。
「もの派」とは石、木、紙、綿、鉄板、パラフィンといった「もの」をほとんど手を加えずそのまま作品とする芸術運動。
代表作は「点より」「線より」シリーズで、白いキャンヴァスのどこかにわずかな筆の跡があるだけで、あとは広々とした緊張感のある余白の絵画。李禹煥の作品では、「描かれた」部分はごくわずかである。ちょっととまどう人がいるかもしれまないが、その絵画の前に対峙した時、たった一筆のあとが画面の余白と呼応して、限りない広がりが感じられる。このむずかしい課題に、李禹煥は30年以上もとり組んできた。
李禹煥の芸術は、「作る」ことにおいて最小限でありながら、最大限の交感をもたらす余白の芸術。作品の主体性をとりはらい、作者による導きからできるだけ解き放ち、また西洋や東洋といった境界をこえた立場で現代が抱える問題に制作を通して鋭い批判の眼差しを向けている。
60年代末にあらわれた「もの派」と呼ばれる若いアーティストの中で中心的な役割を担い、日本の現代美術のながれに大きな影響を与えたことで知られてる。また、「もの派」をヨーロッパに積極的に知らせる役割も担ってきた。
「もの派」とは石、木、紙、綿、鉄板、パラフィンといった「もの」をほとんど手を加えずそのまま作品とする芸術運動。
代表作は「点より」「線より」シリーズで、白いキャンヴァスのどこかにわずかな筆の跡があるだけで、あとは広々とした緊張感のある余白の絵画。李禹煥の作品では、「描かれた」部分はごくわずかである。ちょっととまどう人がいるかもしれまないが、その絵画の前に対峙した時、たった一筆のあとが画面の余白と呼応して、限りない広がりが感じられる。このむずかしい課題に、李禹煥は30年以上もとり組んできた。
李禹煥の芸術は、「作る」ことにおいて最小限でありながら、最大限の交感をもたらす余白の芸術。作品の主体性をとりはらい、作者による導きからできるだけ解き放ち、また西洋や東洋といった境界をこえた立場で現代が抱える問題に制作を通して鋭い批判の眼差しを向けている。